第4話 松本・大町 [黒い玉手箱]
2年間に渡って書いてきた思い出話も
残るは愛知県から北海道に帰るときの話のみとなりましたが
記事を書いていると、二度旅行をした気分になってしまいます。
それではまた41年前の父との旅を
思い出しながら二度目の旅をブログで楽しみたいと思います。
前回は愛知県を出発しての一日目
上高地までの思い出話をしましたが、その続きになります。
(写真やパンフレットは全部当時の古いものです)
上高地と松本の国道の中間にあった
小さな旅館(右の写真)に宿泊して
松本市に向かって出発しました。
もう41年も前のことなので
くわしいことはほとんど
覚えていませんが、この旅館は
民宿のような感じの静かな旅館でした。
朝早く松本城に着きましたが
私はたしか二度目の
松本城見物だったと思います。
城を見て歩くのも好きだったので
愛知県在住時代に
地元愛知県の
名古屋城、岡崎城、犬山城、新城市の長篠城跡、それから
滋賀県の彦根城や岐阜県の岐阜城などを見物しましたが
名古屋城や岡崎城と違って、古いままの状態で保存されている
松本城を父に見せてあげたいと思って立ち寄ったのです。
北海道にはこんな古い歴史の
建物なんかないので、父は大変喜んでいました。
松本城を見てから北上
ちょっとこのへんで
思い出したことがあるので話は横道に入りますが
私がトヨタを退社する前の年か、退社する年かと思います。
高校を出たばかりの若い女の子と会話をすると
よく「そうずら」と言うんです。
恥ずかしがらずに方言を丸出しなんですが
それがまた新卒の初々しい女の子に良く似合っていたし
とても素朴な感じの方言に感じたので
私は「どこの出身なの?」って聞いたことがあったのです。
その女の子が
長野県の北安曇郡と言ってたのが印象に残っていました。
なにせ私は信州にいっぱい興味があったので
信州は方言までいいなぁ~なんて思ったのでした。
話は元に戻りますが
松本市から豊科町(現在はあちこち合併して安曇野市)に入り
豊科町を北に向かうと、この北安曇郡になりますが
間もなく立山黒部アルペンルートの長野県側玄関口、大町市。
この大町市の印象がすごく強く、青空ときれいな山景色
活気が感じられる明るい街の印象が残っています。
いよいよ高校時代に
映画のポスターを見て知った
黒部ダムが近くなってきました。
それにしてもこんな駐車場の整理券まで
よく捨てないでとっておいたもんです。
松本市からこの駐車場に着く間に
父に言った言葉を覚えているのですよ。
「父さん
黒部ダムは高いところにあるんだから
何かもう1枚着たほうがいいんでないの」
しかし扇沢駐車場も暑かったので、そのまま半そでシャツで
扇沢駅からトロリーバスに乗って黒部ダム駅に行ったのです。
標高1,470mの高いところにある黒部ダムでしたが
大勢の人で賑やかで、下界と変わらぬ暑さでした。
第5話に続く