高知生まれのKさん [弁当配達日記]
弁当の配達でお邪魔すると
時々お菓子や飲み物を頂いたりして
すっかりお世話になっている一人暮らしの
女性Kさんは、昭和4年生まれで私よりも20年先輩。
先日の誕生日で満87歳になったそうです。
3月に四国高知の従兄から
「ぶんたん」を送ってきたのでひとつ食べなさいと
美味しい「ぶんたん」を頂いたことがありました。
そんなことから四国の話になってしまったのですが
なんとびっくり!Kさんが生後25日のときに家族と一緒に
高知を離れ、船と蒸気機関車で北見までやってきたそうです。
午後2時半頃
にころ山が見える郊外から夕食弁当の配達スタート
Kさんの生まれた頃は、まだ日本の各地から北の大地に
夢と希望を託して入植する人達が多かったようですが
それにしても、暖かい南国から厳寒の北見に来て
どうやって順応したのか本当に苦労もしたと思います。
今はー25度を超えることもなくなりましたが
私が北見に来た頃(24歳のとき)の厳寒期は
まだー25度からー30度くらいの日が
多かったし、ときにはー30度も越えていました。
Kさん家族が北見に移住したころの厳寒期は
たぶん毎日のようにー30度を超えていたと思います。
午後5時頃
最後の配達・日赤病院
そのKさんのお宅に先日お邪魔したら
ファンデーションをつけて口紅も塗っていました。
Kさんは若いころに、北見市内にあった大きな
化粧品販売店に勤め、55歳で退職してからは
職場の仲間達とほとんど毎月のように食事会などを
していて、多いときは2回のときもあったそうです。
最初は8人でスタートしたのだけど
その後化粧品店は閉店。かっての仲間たちは
みんな天国に行って、今はもう90歳を超えた
先輩とKさん2人残るのみと笑っていました。
そのKさんに、「もしも若いころに戻れたら
何歳のときがいいですか?」と聞いたら
「そりぁもう60代のときが一番楽しかったよ」
10代でも20代でもなかったのは意外でしたが
考えてみたら、自分も今が一番いいような気もします。