父と遊び回った夏休み

 愛知県在住時代（私が18歳～23歳の頃）の昔話

 以前の昔話で

日本最北端の村（私の故郷）に住んでいて

若い頃住んでいたサハリンと北海道しか

知らない私の父親が

初めて津軽海峡を渡って

万博見物のために

大阪に行ったことを書きましたが

いろいろ古い資料を調べてみたら

そのときには私の住んでいた愛知県には寄らないで次の年のことでした。

すっかり旅行の楽しさを知った父が1年後、四国に旅行に行っての帰り
当時私の住んでいた愛知県豊田市に寄って、ちょうど私の夏休み
ということで、1週間ほどゆっくり遊んで北海道に帰って行きました。

特別な思い出も記憶に残ってないのですが
旅に目覚めた父に楽しんでもらおうと、あちこち走り回ったときの
領収書などとっておいたので、少しそのときの様子を思い出してみます。

 

 

 

昭和46年7月31日 

父が私のところ（愛知県豊田市）に到着。

8月1日

この日は地元愛知県内をあちこち見て回りました。

8月2日～8月4日

2泊で信州、山梨、箱根方面へ

まず南信州下伊那郡にある冶部坂高原に1泊。

信州の白樺湖や諏訪湖などを見て南下、山梨県内を

あちこち見ながら富士五湖の河口湖で宿泊。

翌日乙女峠を通って箱根見物

東名高速道路を走り

浜名湖などを見ながら豊田市に帰りました。

8月5日

地元豊田市の周辺をのんびり見物して休養。
次の日は父が見たいと言っていた飛騨高山や金沢の兼六園に向かいます。

8月6日～7日

早朝愛知県豊田市を出発
国道41号線の岐阜県の山奥を走っているとき、今まで経験したことのない
大粒の激しい雨が降って恐ろしかったことが記憶に残っています。

なぜ恐ろしかったかというと
この国道41号線で3年前（昭和43年8月・岐阜県白川町）に
世界のバス事故で最大級と言われる大事故があったのです。

この大事故のあった昭和43年8月18日というと
私が高校を卒業して愛知県に行った年、「北海道へ国鉄で」という
ブログ記事にしましたが、旭川高専の事務職の面接試験のために
北海道旭川市に向かっている時でした。

昭和43年8月19日の急行券

この事故に遭ったバスツァーは
乗鞍岳の観光ツァーでしたが、集中豪雨のために登山ツアーを
中止しての帰り道で、8月18日午前2時過ぎのことです。

1時間に149ミリという岐阜気象台始まって以来
最大の集中豪雨によるがけ崩れが発生
ツアーのバス15台のうち2台が増水した飛騨川に転落して
104人の死者、助かった人がわずか3人という大惨事だったのでした。

そんな記憶に新しい3年前のことを思い出しながらも
無事に飛騨高山を通って金沢兼六園も見物しました。

 

そして金沢からの帰り道、辰口温泉のこの旅館に宿泊します。

昭和46年8月（私が21歳の頃）
父と宿泊した辰口温泉柏木旅館の領収書

注）この旅館でのたったひとつの思い出ですが
大変つまらない思い出ですのですので
みなさんは読んだらすぐに忘れてください。

旅館でのチン事

泊まった旅館は、小さな古い温泉旅館でした。

私と父は貸切状態の小さな温泉に入りましたが
裸になってから、タオルを忘れたのを思い出して
「すいませんタオルを忘れたので貸して下さ～い」と言って
そのまま父と2人で温泉に入って女中さんを待っていました。

父と並んで入口を向いて温泉に浸かっていましたが
間もなく目の前の戸を開けて
女中さんが「は～い」とタオルを私に向かって投げました。

タオルなんて落ちても壊れるものでないので放っておけばいいのに
私はタオルを受け取ろうとして反射的に
ガバーっとお湯の中から身を乗り出してしまったのです。

もう全部丸見え

5～6人しか入れないような小さな風呂場
戸を開けてすぐ目の前に立ってる女中さんは私を見ていましたが
やがてにこ～っとして立ち去つていきました。

こんなバカなことが、今でも忘れられない思い出になっています。

 

そんなことで父（平成3年に他界）とあちこち走り回った昭和46年の
楽しかった夏休み、父は喜んで日本最北の村に帰って行きましたが
旅に目覚めた父はその2年後に再び愛知県にやってきました。

それは私が5年3カ月暮らした
愛知県豊田市を離れて故郷北海道に帰るときです。

 

コメント 20

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自然災害は本当に怖いですよね。色んな技術が進化した現代でも、自然災害だけはどうにも出来ないですからね。(-_-;)
お父さんとの旅行はとても楽しそうでしたね。
旅の恥はかき捨てと言いますが、こういうことはなかなか忘れられませんよね～。(^_^;)　でも、そういうことも含めて旅のいい思い出ですよね。(^。^)
by たぬぽ (2013-02-24 21:42) 

お父様との思い出、楽しく読ませて頂きました。
お父様にとっても忘れられない夏だったことでしょうね。

それにしても、そんな大事故があったことは知りませんでした。
豪雨やそれに伴う災害は、今の時代も恐ろしいですね・・・

母方の田舎が伊那市なので、下伊那郡というところに反応しちゃいました。
by マチャ (2013-02-24 22:54) 

親孝行なんですね。
私の父は早くなくなってしまったし
母は友達と自由に旅行していたので
私はそういう経験がありません。
何より当時の書面を残されているのは
すごいですね。
by いっぷく (2013-02-25 04:35) 

たぬぽさん　こんにちは～

いつの時代でも大きな事故や災害があるものですね。
想定外の出来事が次から次と起きるのですが
また時がたつと忘れられてしまいます。

父はあまり田舎から出ることがなかったので
見るもの見るものすべてが珍しくて、すごく楽しそうでした。
チン時や旅館の領収書がなければ
忘れていたかもしれませんねo(^∀^*)o
by プー太の父 (2013-02-25 10:29) 

マチャさん　こんにちは～

この大事故は知りませんでしたか、もう40年過ぎるので
話題にも上らないし風化してしまったんですね。
危うく難を逃れた後続のバスの中から、事故に巻き込まれた
バスのテールランプが、増水した谷底に消えるのが見えたそうです。

マチャさんのお母さんの故郷、伊那市や駒ケ根市の
近くにある駒ヶ岳のロープウェイに一度乗って
山景色を見てみたいものだと思っています。 （＾-＾）

by プー太の父 (2013-02-25 10:40) 

いっぷくさん　こんにちは～

旅行は楽しいのでいつまでも思い出に残りますね。
記念の領収書を捨ててしまったのも多いのですが
たまたまとっておいたものをブログに利用しています。
こんなことになるんだったら、もっとたくさんとっておけば
よかったと少し悔やんでいます(*´Д｀)

父はあちこち見てると、本当に楽しそうで喜んでくれましたが
その2年後に日光に連れて行った時が一番の思い出のようでした。
by プー太の父 (2013-02-25 10:50) 

いつもながら本当に良い（深ーい）お話ですね！
by Algernon (2013-02-25 11:42) 

Alugernonさん　こんにちは～

ウワーっ！そう言っていただけるととても嬉しいです。＊＾▽＾＊
記事に書かなかったのですけど
三ヶ根山スカイラインなども父を連れて行きました。
たしか蒲郡の方でしたね
あの景色が見たくて何度か行ったものでした。

若い時に愛知県に行って本当に良かったと思っています。
日本の中央にあるのでどこに行くにしても便利ですものね。
愛知県時代の思い出は私にとって宝物みたいなものです。
by プー太の父 (2013-02-25 12:24) 

お父さまとの楽しい旅行の思い出、ほのぼのと読ませて頂きました。
旅行は心に残るものですね。

私は名古屋は一度だけ。
名古屋から高山～金沢に行きました。
昭和５１年ころですから国鉄時代でしょうか。

名古屋の印象はあまりないのです・・＾＾；
高山・金沢はとても良かったです。
もう初冬の時期で金沢では雪がちらついていました。

飛騨川事故のことは記憶にないですね。
by ハマナス (2013-02-26 04:18) 

ハマナスさん　こんにちは～

いま考えてみると、夏もあまり暑くないところで生まれ
育った父が、クーラーもない時代よく私の猛暑のアパートに
泊まって、あちこち元気に見て回ったものです。

名古屋に昭和51年というと私も行きました。
北見に住みついて3年目、新婚旅行で宮崎に行くとき
千歳、名古屋と飛行機を乗り継いで行ったのです。

高山と金沢も行ったんですね、名古屋市内は
特別な記憶はないのですが、とにかく活気があって
若者が遊びに行くには楽しい街でした。
女満別から名古屋便が片道、早割で16,000円くらい
と安いので、いつか飛行機で行ってみたいです。

by プー太の父 (2013-02-26 08:57) 

素敵な観光地への『親子旅行』。。。
お父様はさぞ楽しかった事と思います♪
でも、きっと１番嬉しかったのは。。。
離れた地で暮らすプー太君のお父さんと、
自家用車を運転しながら、旅する時間が。。。
何より幸せに感じられたのではと思います('-'*)
幸せがいっぱいの思い出ですね！
by マザーグース (2013-02-26 12:59) 

ご無沙汰致して居りました。
先日・不注意に因る怪我で、入院治療する羽目に･･･
昨日、やっと退院出来ましたので・休止中のブログライフを
不定期ですが・再開致す事に、休止中お立ち寄り頂いた方へ
お礼を兼ねてのご挨拶を。
今後とも、お見捨てに成る事無くお付き合いの程お願い致します。
by okin-02 (2013-02-26 21:23) 

マザーグースさん　びっくりしましたぁ～

そんなに大きく見えない貯金箱ですけど
半年くらいであんなにたくさんの500円玉が貯まったの
ですね、何に使うのでしょうね(*ﾟ▽ﾟ*)ワクワク

その当時一人旅を始め、友人や後輩それから
ガールフレンド(｡･_･｡)ﾎﾟｯ・・・などいろいろドライブしましたけど
父との旅が一番思い出に残っていました。

そう言われると
確かにクルマの中でも父は本当に楽しそうでしたし
またそういう親子の時間が旅のいいところなんですね。




by プー太の父 (2013-02-27 10:38) 

okin-02さん　こんにちは～

怪我をして入院していたのでしたか、それは大変でしたね
とりあえず退院おめでとうございました。

わざわざご挨拶いただきましてありがとうございます。
見捨てるなんてとんでもありません
こちらこそこれからよろしくお願いいたします。
by プー太の父 (2013-02-27 10:46) 

プー太さんは優しいく、繊細な方ですね。
しかも几帳面な人生を送ってこられた。素晴らしいです。
by 和 (2013-02-28 05:09) 

和さん　こんにちは～

人生の先輩、和さんからそう言われると恥しいやら
嬉しいやら穴があったら入りたいです(*´ー｀*)

私は和さんのブログを拝見して、いろんなことをしてるの
見ると、とても励みになるんですよ。
こうして交流していただいてる方で、年上の方は和さん
だけですから、和さんが頑張ってる様子、楽しんでる様子を
見ると、自分もまだまだこれからだぁ～なんて思いますからね。
亀千代ちゃんと一緒に頑張って下さ～い♪(ﾟ▽^*)

by プー太の父 (2013-02-28 10:34) 

プー太の父さん♪
こんにちは＾＾

素敵な思い出ですね♪
しかも資料がキチンと保存されいて驚きです♪

こうしてチケット等を残しておいたら
思い出が何倍にもなって蘇えりますね♪

これからは私もそうしようかな♪
もう遅い？（笑）

今日は暖かい横浜地方です♪
by ガルシア (2013-02-28 11:20) 

ガルシアさん　こんにちは～

領収書は適当に箱に入れておいたのですけど
何年かすると思い出のものを捨てれなくなってしまいました。
こうやってブログの記事に利用しては
改めて若い頃の出来事を思い出して懐かしんでいます。

今からでも遅くないでしょう
80歳くらいになったとき、ブログの記事にしたら面白そうですよ。
今、ブログを書いて楽しんでる60代や70代の人はあまり
ボケないと思いますので、80歳過ぎてもワイワイ、キャキャーと
ブログで大騒ぎしてたら楽しいでしょうね♪(^∇^*)


by プー太の父 (2013-03-01 10:23) 

良いお話を読ませていただきました(⌒-⌒)ﾆｺﾆｺ...

by johncomeback (2013-03-01 17:15) 

johncomebackさん　こんにちは～

若い頃はよく走り回りましたが
最近は長距離ドライブが少し面倒になってきましたね。
まだまだ退職後はあちこち走り回りたいと
思っていますがどうなることやらです。

by プー太の父 (2013-03-03 13:37)