上高地

アルプスの名峰グロスグロックナーで出会った二人。

国際刑事警察機構の若き警察官高木史郎と
ミステリアルな女性陽子は運命の恋に落ちた。

二人の間に陰を落とす暗黒社会の抗争と
日欧両アルプスを舞台にした壮大な犯罪、二人の悲恋に明日はあるのか。

いや～本当に久しぶりに読書をしてしまいました。

正月休みに読むつもりで3冊も文庫本を買ったのですが
この面白そうな森村誠一の本が
本屋さんの古本コーナーで一冊105円だったのです。

森村誠一の山岳ミステリーがたったの105円と値段はダイソー並
それも新品のようにきれいなんですよ。

その中で読んだ一冊は雪煙

この本の題名をゆきげむりと読まないでくださいね。
ゆきげむりなんて読んでしまったら、私とプー太の散歩のように
のんびりダラダラムードになって、締りがなくなってしまいます

ここはせつえんと読んでください。

どうです？せつえんと読み方を変えただけで森村ミステリーの
緊張感あふれる山岳ロマンの雰囲気がしてきたでしょう。

物語の主人公高木と
ミステリアスな女性陽子が変身した夜を過ごしたのが上高地

ここで少しだけ上高地への想いを

思い出深い信州のなかでも一番心に残っている上高地。

「６０代になったら絶対行くぞ～
　上高地に行けなければ死んでも死にきれない」

ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんが
だいぶ前から心底そう思っていました。

若いときに２度行ってるのですが、記憶に残ってるのは
狭くて埃っぽい釜トンネルと、大正池から突き出たように見えた枯れ木。

たったこれだけしか覚えてないのですが
また行ってみたいところと言えば
迷いもなく一番先に名前をあげるところです。

大正池の幻想的な風景がず～っと忘れられなかったのです。

パンフレットが古いので余計幻想的に見えるかもしれません。
バックの山は高木と陽子が登る約束をした
アルピニスト憧れの山とも言われる穂高連峰です。

大正池と穂高連峰（４０年前のパンフレットから）

高木と陽子は上高地のホテルで
事件が解決したら一緒に穂高へ登る約束をします。

しかし、いよいよ約束の日が来ると
落ち着いてきた事件に新たな展開が・・・

高木は陽子が待っている新宿駅には行かなかったのでした。

森村誠一は上高地のことを次のように絶賛しています。

上高地から望む穂高は、裾を巻く梓川、山麓を埋める豊かな林相
山に対して絶妙の位置を占める大正池などをはべらし
山の諸要素を完璧に近い形で配合した完全な山を形成した。

たとえ高度で劣っても、ヒマラヤやアルプスの山と比べても遜色がない。
その完成度はむしろ世界有数である。

私が一番思い出に残っている上高地
森村誠一も、きっと日本で一番好きな風景なのでしょう。

タグ：信州

コメント 14

コメントの受付は締め切りました

上高地、素晴らしいロケーションですね！
（ワタシも行ってみたいです！）
by Algernon (2013-03-16 03:14) 

「上高地」、憧れです。
２年前に安曇に旅行を計画していましたが、あの震災の後で断念。
そろそろ行ってみたいです。
森村誠一さんのミステリーも面白いですね。
by ハマナス (2013-03-16 07:40) 

Algernonさん　こんばんは～

私が２度目に上高地を見たのは、愛知県での
生活に別れを告げて北海道に帰る途中でした。
それ以来テレビで見たり、小説の舞台になったりするので
上高地に行きたい気持ちはつのるばかりです。

出来れば愛知県に１カ月ほど滞在しながら
あちこち昔歩いたところを、のんびり見て回りたいものですね。
Algernonさんも、いつか機会があればぜひ行って見て下さい。

by プー太の父 (2013-03-16 18:29) 

ハマナスさん　こんばんは～

もう２年経ったのでそろそろ行かなくちゃならないですね。
私も４０年間も待っていた上高地に行くときが
もう目の前に迫ってきたので（来年の秋）、ネットであちこち
安いホテルなど下調べをして楽しみにしていました。

読書すると止まらなくなってしまって、先ほど２冊目の
「密封山脈」を読み終えましたが、２０年以上前に読んだことが
あった本でした・・・でも面白かったです。
この作品は１９７１年発表ということで４２年も前、驚きました～。



by プー太の父 (2013-03-16 18:54) 

私はインドア派なので、特に最近はあまり旅行なども行ったことがないの
ですが、上高地はとてもステキなところのようですね。
ちょっと興味が湧いて来ました。(^。^)
by たぬぽ (2013-03-16 20:07) 

たぬぽさん　こんにちは～

それは良くて良くてなんとも言えない素晴らしいところです。
と言っても記憶が薄れてしまって、大正池からヌーっと飛び出した
枯れ木が強烈に思い出になっているだけなのですけど。

その後は本やテレビで時々目にしては懐かしんでいますが
とにかくもう一度この目で見なくては気が納まりません。
当時の釜トンネルも、これを抜けると上高地だという
独特の雰囲気がする古いトンネルでしたが
その後は新しい釜トンネルが出来たようですね。
by プー太の父 (2013-03-17 13:02) 

写真で見ても空気が冷たく清んでいる感じがしますね。
信州って良いところですね～(^^)/

by ねこじゃらし (2013-03-17 22:28) 

これは、結局陽子さんは高木陽子になる道を
絶たれたって意味でしょうか？
新宿駅に、彼は来なかったということは
「遊ばれた」のですか！？

上高地を舞台にそんな不埒なまねをするなんて
河童も泣いてしまう嫌な奴ですね。

「タカギ」ふむふむ（・ｰ・）ﾒﾓﾒﾓ

プー太の父さま
こんにちは。上高地namieにもいい思い出がありますよ♪
by namie (2013-03-18 11:44) 

ねこじゃらしさん　こんにちは～

私が２度目に行ったときは、７月末の午後だったのですが
クルマも人も今からみるとすごく少なかったです。
日本有数の観光地なので
今は夏に行くと、すごい観光客の数みたいですね。

その後環境保護のために、上高地に抜ける釜トンネルもマイカーを
通行止めにしたりしてるので、空気は澄み切ってきれいでしょうね。
今度行くときはシーズンオフにしようかなと思っています。

by プー太の父 (2013-03-18 16:38) 

namieさん　こんにちは～

二人で穂高登山のため信州へ行く約束の日、高木が担当している
国際犯罪組織の大物が日本に入国するという情報が入ったのです。
そのために高木は、陽子よりも仕事を選んでしまいました。

もしも仕事を放り出して、陽子と信州にいってしまったら
ハッピーエンドで終わるのですが、森村誠一の小説は
なかなかハッピーエンドでおわらなのですよ。
上高地に行ってましたか、素晴らしかったでしょうね。

by プー太の父 (2013-03-18 16:56) 

なるほどー。ふむふむ。

これは、２００８年の発売なので気を持たせる
作者の考えでしょうね。
携帯の存在に気づけっ！！て裏の意図があるのでしたか＾＾

その点、父さまが40年以上前に書かれた方を読まれた時が初出で
あったならば・・・。
「タカギ」は相当、「陽子」を傷つけたことになりますね。

プー太の父さま

読書と憧れの地が一体化したとても興味深い記事を
ありがとう存じます。
by namie (2013-03-18 19:22) 

おはようございます(^-^)/

青空で気持ちの良い今朝、
プー太のお父さんの記事を読ませて頂き、
一層　清々しい気分になったグースです♪

『上高地』。。。野草、高山植物なども咲き誇り(oﾟ▽ﾟ)o
これからの季節も素敵ですね！
私も行きたくなりました♪
by マザーグース (2013-03-19 08:06) 

namieさん　こんにちは～

上高地は、いろいろな小説の舞台になることが多くて
上高地ファンとしては嬉しいことですね。
森村誠一は登山の経験も多いので
山のことはとても詳しく書いているんです。

陽子はたくましい女性なので強く生きて行くことでしょう。
高木も愛する陽子よりも仕事を優先してしまったのは
とても辛かったのだと思いますよ。
by プー太の父 (2013-03-19 15:58) 

マザーグースさん　こんにちは～

そちらも青空でしたか、こちらもとても暖かくなってしまって
雪が融けだしてきて、いよいよ春が来るぞ～という雰囲気です。
でもまだ春が来た・・・とは言えないのですよ
まだ一度か二度は吹雪になる可能性がありますので。
つい一昨日の最低気温も－１５度と冷え込みました。

上高地は、ゴールデンウィーク前から各地からの
バスも走るようになって、いよいよシーズンに入ります。
東京からも、５月から上高地行きのバスが毎日走るようになるので
年に一度東京へ行ったときに、行こうと思えばいけるんですけどね～
今はジーっと耐えて(´＿｀)　定年後の楽しみにしておきます。

by プー太の父 (2013-03-19 16:20)